医学物理士試験対策~基礎医学(解剖学)~ オススメ教科書もご紹介

医学物理士

医学生物系は範囲が広いためどこから勉強すればいいか迷うことでしょう
特に基礎医学は解剖学・生理学と範囲が広いです。

そのため、今回は基礎医学の解剖学に焦点を当てた記事としました。

 

医学物理士試験合格に必要な勉強量・勉強法

(所要時間:10分程度)

この記事を読んでほしい人

・基礎医学の解剖学を効率よく学びたい人
・解剖の教科書を知りたい人
・過去問に出たものを重点的に学びたい人

 

重要度の概要

☆☆☆
試験に頻繁にでるもの。必ず覚えるべき

☆☆
1~2回程度出題されていて、覚えた方がよいもの


たまに出るもの。

 

 

重要度☆☆☆

・神経系
・消化器、肝胆膵

重要度☆☆

・呼吸器
・泌尿器

重要度☆

・リンパ系

 

医学物理士試験の基礎医学(解剖学)対策

 

重要度☆☆☆

 

神経系

 

脳神経について

 

名称と働き

 

名称 備考 名称 備考
Ⅰ.嗅神経 嗅覚をつかさどる Ⅶ,顔面神経 表情筋の支配

下の前2/3の味覚

Ⅱ.視神経 視覚をつかさどる Ⅷ.内耳神経 内耳道の底で前提・蝸牛神経と分岐

・前庭神経:平衡覚

・蝸牛神経:聴覚

Ⅲ.動眼神経 眼球運動を支配 Ⅸ.舌咽神経 下の後ろ1/3の味覚
Ⅳ.滑車神経 眼球運動を支配 Ⅹ.迷走神経 広範囲に分布
Ⅴ.三叉神経 第1枝:眼神経

第2枝:上顎神経

第3枝:下顎神経

ⅩⅠ副神経 胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配
Ⅵ.外転神経 眼球運動を支配 ⅩⅡ舌下神経 舌筋群の支配

 

頭蓋外への通路

 

前頭蓋窩 篩板 嗅神経
視神経管 視神経、眼動脈
中頭蓋窩 上眼窩裂 動眼神経、滑車神経、三叉神経第1枝、外転神経、上眼静脈
正円孔 三叉神経第2枝
卵円孔 三叉神経第3枝
棘孔 中硬膜動・静脈
破裂孔 頸動脈、交感神経
後頭蓋窩 内耳孔 顔面神経、内耳神経
頸静脈孔 迷走神経、舌咽神経、副神経、内頸静脈
舌下神経管 舌下神経
大後頭孔 椎骨動脈

 

 

※過去に出た神経の働きに関する事項

・涙の分泌を刺激→三叉神経
・歯痛を伝える→三叉神経
・上直筋、下直筋、下斜筋、内直筋を支配→動眼神経
・外直筋を支配→外転神経
・上斜筋を支配→滑車神経
・角膜表層には三叉神経第1枝が分布

 

 

消化器、肝胆膵

 

肝臓

・流入血管は肝動脈と門脈、流出血管は肝静脈

・小腸と門脈でつながる

・肝静脈は下大静脈に注ぐ

・肝細胞は約2500億個以上ある

・8つの亜区域に分けられる

・右葉の中心部を貫くように右肝静脈が走行しており、前・後区域に分ける

・肝表面の肝鎌上間膜を結んだ線を境界とし、内・外側区域に分ける

 

 

 

胆嚢

・胆汁は肝臓で作られ、胆嚢に貯められる

・胆汁には消化酵素は含まれない

・総胆管は十二指腸乳頭部に開口

・胆嚢管は胆嚢と総胆管をつなぐ短い管

 

膵臓

・膵臓は内分泌機能と外分泌機能を有する

・膵尾部の方が頭側に位置する

・膵鈎部は上腸間膜動静脈の後ろ

・長さは約15cm

・膵液は膵管を通して十二指腸内に送られる

・脾動脈と脾静脈は膵体尾部の背側に埋まるように走る

・膵管は主膵管と総胆管が合流して十二指腸乳頭に開口

・副膵管は総胆管の後ろを走行

 

十二指腸

・上部の始まりを球部と呼び、潰瘍の好発部位

・下降部にファーター乳頭が開口

・上行部はトライツ靭帯で上方へ固定されている

・水平脚は上腸間膜動脈の後ろを走行

・胃酸は十二指腸で中和

・胆汁は十二指腸内で排出

 

重要度☆☆

 

呼吸器

 

・右は上・中・下葉、左は上・下葉の5つに分類

・機能血管→肺動静脈、栄養血管→気管支動脈

・1型肺胞上皮細胞(95%)はガス交換

・2型肺胞上皮細胞(5%)は肺表面を滑らかにしつぶれないようにする

・肺胞の全表面積は90~100㎡

・両肺で約1㎏

 

分類 区域
右上葉 S1肺尖区S2後区S3前区
右中葉 S4外側区S5内側区
右下葉 S6上区S7内側肺底区S8前肺底区S9外側肺底区S10後肺底区
左上葉 S1+2肺尖後区S3前区S4上舌区S5下舌区
左下葉 S6上区S8前肺底区S9外側肺底区S10後肺底区

 

 

 

気管・気管支

・気管は長さ約10cm、内径1.6~1.7cm

・第5胸椎の高さで分岐

・気管支の先端に肺胞が密集している

・気管支は右の方が垂直真下に走る

・中間気管支は右のみにある

・気管支の外壁は軟骨を含むが、細気管支は含まない

・気管→気管支→細気管支→終末細気管支→呼吸細気管支→肺胞管→肺胞のう

 

 

 

 

泌尿器

 

腎臓の生理

・糸球体の毛細血管を通過する際に血漿はろ過され、そのろ液が原尿

・ネフロンは腎小体と尿細管でできていて、片方だけで約100万個

・近位尿細管で吸収→水、ナトリウムイオン、クロールイオン

・遠位尿細管で吸収→水、ナトリウムイオン

・尿は尿管の緩やかなぜん動運動によって膀胱に送られていく

・成人の1日の尿量…1000~1500ml

・糸球体血漿量(RBF)…1000ml/min

・糸球体血漿流量(RPF)…600ml/min

・糸球体ろ過量(GFR)…110ml/min

 

 

・腎皮質…糸球体
・腎髄質…下行脚、上行脚、ヘンレループ、集合管
・腎動脈は第1~2腰椎の高さにあり、右の方が長い

 

重要度☆

 

リンパ系

 

リンパ球の基礎知識

・リンパ球はB細胞とT細胞が存在

・リンパ球は骨髄で作られる

・リンパ管は毛細リンパ管の網に始まる

 

 

リンパ節について

・リンパ節はリンパ管に入った異物をせき止める

・全身で600個程度

・半数以上が胸部に存在

・リンパ液の濾過器として働く

・病原体を一時的にため込む

 

 

骨盤内リンパ節の構成

総腸骨動脈リンパ節

外腸骨動脈リンパ節

内腸骨動脈リンパ節

鼠径リンパ節

閉鎖リンパ節

仙骨リンパ節

基靭帯リンパ節

医学物理士試験の解剖学を学ぶときにおススメの教科書

 

解剖学の教科書なんてたくさんあるから一番コスパがいいものって何だろう?
試験以外でも長く使えればいいな。

そんな方にお勧めする教科書は

ぜんぶわかる人体解剖図ー系統別・部位別にわかりやすくビジュアル解説


ぜんぶわかる人体解剖図 系統別・部位別にわかりやすくビジュアル解説 [ 坂井建雄 ]

オススメする理由としては

・大きな図入りでわかりやすくまとめてある

・説明の文章も理解しやすい

・ 1冊に人体に関する内容が網羅されている

学生から臨床を経験している人まで幅広く使っている教科書だよ
自分の職場にも置いてあって、ちょっと調べたいときや後輩や学生に指導するときにも使ってるよ

医学物理士試験の解剖学につまずいてる人へ

解剖学は範囲が広く、どこを掘り下げればいいか分からないといった心配をする人もいるでしょう。

確かに解剖学をすべて勉強すれば膨大な時間がかかりますが、今回記事にした要点など過去問に出題される内容はある程度固定されていますので、効率よく勉強すれば大きな得点源になる科目です。

 

頻出問題とたまに出てくるマイナーな問題は今回紹介した教科書を参考にすれば確実です


ぜんぶわかる人体解剖図―系統別・部位別にわかりやすくビジュアル解説

 

解剖学は基本だからこそしっかりと得点することで、合格がぐっと近づくよ!

 

医学物理士になろう 試験勉強から合格までの道のりまとめ

 

 

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